イカについて

イカと日本人

1. はじめに

かつて、世界のイカ漁獲量の半分は日本人の胃袋に収まっている、といわれました。事実、1980年の世界のイカ漁獲量は127万トン(FAO漁獲統計)で、そのうち日本の漁獲量は68万トンでした。しかし、その後、外洋イカ資源の枯渇や、北太平洋のアカイカ流し網漁業のモラトリアム、日本の遠洋漁業の衰退もあって事情は大きく変わってきました。近年は、中国や中南米諸国でイカ漁業が盛んになり、世界の漁獲量は300万トンに達しています。それでも、日本は日本船による漁獲減を製品、半製品の輸入で補う等して約70万トンを消費しています。また、日本近海はスルメイカの世界最大の漁場で約40万トン(2005年;韓国船を含む)が漁獲されています。

平成16年家計調査によれば、生鮮イカの1世帯当たり消費量は3,232gで、長年守ってきた首位の座をさけ(3,256g)に譲ることになりました。平成17年同調査ではまぐろ(3,201g)がトップに立ち、イカ(3,103g)はさけ(3,061g)に逆転したものの、2位に終わりました。

実は、生鮮イカの消費量は昭和57年の6,142gから傾向的に減少しており、さけが3倍に増加したり、まぐろがほぼ横這いを続けているのと様子が違います。これは昭和62年から「さしみ盛り合わせ」が調査項目に追加されたことや、イカフライなど調理済み食品の需要が増加していることが原因していると思われます。ちなみに、原魚ベースに換算した<生産量+輸入量−輸出量>、によって示される平成16年需給量を上位3魚種で比較しますと、イカ68万トン、まぐろ60万トン、さけ46万トンで生鮮、加工品をあわせた総消費量ではイカがトップをキープしています。やはり日本人はイカ大好きなんです。

2. イカの資源と漁場

イカの分類上の位置は下図のとおりですが詳しい説明は「イカ学のススメ」をご覧下さい。イカ類はコウイカ目とツツイカ目に分かれ、約450種が知られています。このうち食用に利用されるイカはコウイカ科、ヤリイカ科、スルメイカ科に属する約100種でその主な種類は「イカ学のススメ」に示しました。このほかホタルイカ、ソデイカ、テカギイカ等が日本だけで利用されています。

有用イカ類の分布水域は下図をご覧下さい。コウイカ類、ヤリイカ類は沿岸性です。コウイカ類は韓国、台湾、ベトナム、タイの沿岸や中東大西洋(モロッコ、モーリタニア)及び地中海に分布していますが、南北アメリカ大陸沿岸には全く存在しません。
ヤリイカ類は中西太平洋(インドネシア、フィリピン、タイ)、中東太平洋(米国)、南西大西洋(アルゼンチン、フォークランド諸島)が主な分布域です。
スルメイカ類は沖合性で温帯から亜寒帯にかけて分布しています。
FAO(国連食糧農業機構)の世界水産統計(2000年)によりますと世界のイカ漁獲量はコウイカ50万トン、ヤリイカ30万トン、スルメイカ230万トン、その他20万トンの合計330万トンです。

イカの潜在資源量は5,000万トンとも1〜3億トンともいわれていますから資源量の1/16〜1/100を利用しているに過ぎません。そこで、人口増加による食糧危機が懸念されているなかで人類の貴重な蛋白源として、イカを食べる習慣のない国からも熱い目を向けられています。
ところで、人類以外にイカを大量に食料としている生物がいます。それは鯨です。鯨の中でも資源量の一番大きいマッコウクジラ(全資源量の約60%)は専らイカを餌料としています。マッコウクジラの年間摂餌量は9千万トン〜2億2千8百万トンと推計されています。この95%がイカとすればおよそ8千万トン〜2億トンのイカがマッコウクジラの餌になっています。これは世界中の年間漁獲量の30倍〜66倍にもなります。
もっとも、マッコウクジラの餌になるイカは中深層に生息する大型イカが主体らしく、人間にはとても食べられる代物ではなさそうですから、とりあえず共生しているのかもしれません。

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