イカについて

イカ学Q&A50

イカの生態編

  • Q12
    イカって海のどんなところにすんでいますか?
    A

    イカもタコも淡水にはすみません。また塩水湖にもすんでいません。多くのイカは塩分の高い外洋にすんでいますが、ジンドウイカやベイカなどは例外的に相当塩分の低い内湾(たとえば東京湾、有明海、瀬戸内海)の奥のほうまで入ってくる事があります。世界的に見るとイカは北極から南極まで地球上の海洋のどこにでも生息しているといえます。

    コウイカ類は潮間帯《ちょうかんたい》から水深400mくらいまでの大陸棚斜面の海底近くにすみます。彼らは卵を産むためには海底が必要であるばかりではなく、時には海底に降りて体に砂をかけて隠れたりします。ダンゴイカ類も同様ですが、発光細菌を持つ(後述)ヒカリダンゴイカの仲間は1000m近くの深いところにすんでいるのが潜水調査船で確認されています。

    多くのツツイカ類は外洋の中層にすんでいて回遊をするものや、深いところから浅いところまで昼夜の鉛直移動をするものもいます。スルメイカも日周期移動をしますので、夜間には海の表面近くで釣れますが、昼間は水深300〜600メートルのところにいます。

    トビウオは前へ飛び、トビイカは後に飛ぶ
    トビウオは前へ飛び、トビイカは後に飛ぶ

    潜水調査船「ノチール号」がミズヒキイカを撮影した最大水深は4,735mでした。これがたぶんイカの最深記録と思われます。タコのなかにはもっと深いところから採られたものもいます。かつてのソ連の調査船が千島海溝の水深8,100mからタコを採集したという記録があります。

    イカのことを書いた本の表題に『イカはしゃべるし空も飛ぶ』というのがありますが、イカは鳥のように空を飛ぶわけではありません。トビイカやアカイカの若くて元気な個体は大きな魚に襲われそうになったり、船に驚いたりすると海面すれすれをトビウオのように滑空することがあるのです。時にはゆうに50m以上も飛行します。

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  • Q13
    イカは何を食べているのですか?
    A
    小さな餌をとるため固着器で両方の触腕を固定したスルメイカ ©JAMSTEC
    小さな餌をとるため固着器で両方の触腕を
    固定したスルメイカ ©JAMSTEC

    イカは陸上でいえばオオカミやトラのような、攻撃的な肉食動物です。海底近くで暮らしているコウイカ類などは海底にすむエビ類や小魚など、また沖合性のスルメイカの仲間はオキアミ類やクラゲノミ類など浮遊性の小型甲殻類や魚類を食べます。

    コウイカが餌を捕らえる時は、腕を下方に下げ、両眼を寄せて立体視野を得て距離を測り、じわじわと近寄って、触腕のリーチ範囲に入るとみるや目にも止まらぬ早業で触腕を伸ばして捕らえ、すぐほかの腕も動員して抱え込みます。その測距の正確さといったら驚くばかりです。

    大きな餌を捕らえる時は、左右の触腕をループ状に広げて捕らえますが、小さな餌は触腕のいわば掌の付け根にある固着器というボタンで左右の触腕を接着させて掌の部分だけをペンチの先のように広げて捕らえます。スルメイカでは若いうちは小型甲殻類が主食ですが、成長に伴って遊泳力も増し、腕力も強くなるとイワシやサンマのような魚類を襲います。

    イカは生きた餌しか食べないとずっと信じられていました。ところがNHKのテレビ番組でオーストリアコウイカが海底に横たわっている死んだ魚をむさぼり食べている生態が写っていて、死肉を食べるイカもいることがわかりました。

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  • Q14
    ダイオウイカがマッコウクジラと闘うって本当ですか?
    A

    海のなかではイカは強い肉食動物ですが、マグロやサメなどのような大型の魚類やオットセイのような海獣類《かいじゅうるい》やイルカのような歯鯨類《はくじらるい》には良い食べ物になっています。

    なかでもマッコウクジラはイカを専門に食べることで良く知られていて、昔から海洋冒険小説には「鯨と大イカの闘い」のシーンがあります。実際にマッコウクジラの胃袋のなかを調べてみるとたくさんの種類のイカに混じってダイオウイカや、その顎板《がくばん》(からす・とんび)が出てきます。また、ダイオウイカをくわえているマッコウクジラの水中映像もあります。

    ダイオウイカがどんなに大きくても、頑丈な歯と顎と体力のあるマッコウクジラに軟体動物のイカがかなうはずはありません。飲み込まれるのに抵抗して、マッコウクジラの口の周辺に吸盤の痕を残すのがせいぜいで、「闘う」よりもマッコウクジラに狩られてしまうワンサイドゲームでしょう。

    ダイオウイカとマッコウクジラの「闘い」(千葉県立中央博物館友の会 ©Oda Takashi)
    ダイオウイカとマッコウクジラの「闘い」
    (千葉県立中央博物館友の会 ©Oda Takashi)
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  • Q15
    イカは魚のように浮き袋を持っていないのに、どうして浮いていられるのでしょうか?
    A

    コウイカ類の甲は多孔性の石灰質の舟型で軽く、「浮き」として働きます。

    ですから、死ぬと海の表面に浮いて漂います。海の表面近くにすむヤリイカ科やアカイカ科(スルメイカ類)は筋肉に優れていて、死ぬまで泳ぎ続けていなければなりません。比重は大きいので死体は海底に沈んでしまいます。潜水調査船から時々海底に横たわっているイカの死体を見ることがあります。

    深い海の中層に浮んでいるイカの多くは皮膚の下に塩化アンモニウムを蓄える液胞があって、全体の比重を小さくしていて、わずかな運動で中性浮遊性を保っているものと思われています。ダイオウイカやニュウドウイカなどの大型種もそうです。こういうイカは身に塩化アンモニウムが含まれているので、煮ても焼いても臭くて塩辛く食べられません。

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  • Q16
    イカはどうやってあんなに早く泳げるのですか?
    A
    スルメイカの漏斗/漏斗はイカの舵

    イカの外套膜は「いかどっくり」でもわかるように筋肉質の壷型で生きている時は伸縮自在のポンプです。海水を頭と外套膜縁の隙間から外套腔内に取り込み、外套膜を強く収縮させて漏斗《ろうと》から水を吹き出しウオータージェットとして強い推進力を作り出します。

    スルメイカのようなイカの外套膜は横(輪状)に走る筋肉がとくに強いポンプになっていて、高速で遊泳する時は漏斗を水平にしてイカ本体は後方に進むわけです。ですから、狭い水槽などで飼うと後が見えないため体の後端をぶつけて死んでしまいます。トビイカなど空中に飛び出し海表面すれすれを滑空しますが、彼らが強い筋肉を持っているのでウオータージェットの力で空中に飛び出すのです。

    餌を捕らえるときは前進する必要がありますが、その時は漏斗を後に向けています。漏斗が唯一の舵取り・推進器官ですから、進行方向を変える時は漏斗の向きを調整して行います。鰭も遊泳に補助的な働きをしていますが、バランサーとしても役に立っているようです。

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  • Q17
    イカは1年しか生きないって本当ですか?
    A
    ソデイカの平衡石にあらわれた日輪 ©宮原一隆
    ソデイカの平衡石にあらわれた日輪
    ©宮原一隆

    市場で普通に見られるスルメイカやケンサキイカの寿命は1年です。1年で体長30〜40cmくらいまで成長するので、成長がとても早く、生まれた日が少しずれただけで大きさがずいぶん違ってきます。しかし、スルメイカでは戦後大規模に行われた標識放流では1年以上経過して再捕されたものはなく、寿命は1年と判定されました。その後イカにも魚類の耳石《じせき》のような平衡石がある事がわかり、それに年輪ではなく日輪が刻まれているので、それを読むことによってイカの寿命は1年であることが証明されました。巨大になるダイオウイカなどは大きくなるばかりではなく、冷たい深海にすむところから、寿命が1年や2年ということはなさそうですがまだ確定されていません。

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  • Q18
    イカはどうして墨を吐くの?
    A

    イカといえば墨を連想しますね。ドイツ語ではイカの事を「ティンテンフィシュ」つまり「墨魚」といいます。中国語でもそういうそうです。墨の入った袋(墨汁嚢)は直腸に沿って存在し、括約筋があってイカの意志で吐いたり、止めたりして吐く分量とタイミングを調節することができます。成分はセピオメラニンというメラニン系の色素を含んでいるのです。セピオというのは「セピア色」のセピアのことでローマ時代には黒い顔料はイカの墨から採っていたので、コウイカ類の学名の属名はセピア(Sepia)といいます。イカの墨は粘液が多くプッと吐いてもにわかには水中で散りません。ちょうど吐いたイカ本体と同じくらいの大きさのイカ墨の塊は捕食者の眼をそちらにそらすダミーの役目をします。その傍証としては暗黒の深海にすむギンオビイカなどヒカリダンゴイカの仲間は墨の代わりに発光液を吐き出すことから、これがおとりであろうと思われています。

    これに比べるとタコの墨は自身の姿を隠す煙幕です。ですから深海にすむタコは墨袋を持っていません。

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  • Q19
    イカは目まぐるしく体色を変えていますが、そのメカニズムを教えて下さい。
    A

    カメレオンやカレイなども色を変えますが、それらの体色変化はゆっくり起こりますが、イカの体色は瞬間的に変わります。

    色素胞の構造
    色素胞の構造

    イカの皮膚には個々に黒褐色や赤色や黄色などの色素を含んでいる色素胞《しきそほう》という細胞があって、それらはいずれも四方八方から細い筋繊維でつられています。つっている筋肉が収縮すると色素胞は広がり、反対に筋肉がゆるむと色素胞は小さな点となって色が見えなくなります。しかも違う色を持つ色素胞はそれぞれ層を違えて存在しますので、色を重ねて中間色を作る事さえできます。イカの体にはさらに虹細胞や反射細胞もあって、色彩をいっそう美しくする効果を産みます。

    体色の変化はもちろんカモフラージュや威嚇《いかく》にも用いますが、好物の餌を狙う時や異性に対する誇示や交接拒否など外からの刺激だけでなく、内部からの「感情」を現すのは驚きです。コウイカ類などは色素胞を自由に操り、興奮すると体色をネオンサインのように目まぐるしく変化させることができます。

    イカの鮮度を判断する時にまだ死後硬直を起こしている時は色素胞の筋肉も収縮していますので、色の濃いものは新鮮です。時間がたつと色素胞を吊っている筋肉もゆるんでしまうのでイカは白っぽくなります。

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  • Q20
    ホタルイカはなぜ発光するのですか?
    A

    ホタルイカは皮膚と第四腕と眼球とに三種類の発光器を持っています。

    これらは少しずつ構造が違いますが、いずれも発光細胞から光を出し、反射板、フィルター、導光域、レンズなどを備えています。三種類の発光器それぞれに用途が違います。ホタルイカの発光は昆虫のホタル同様、ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応です。

    ミミイカと発光バクテリア
    ミミイカと発光バクテリア
    ホタルイカの発光
    ホタルイカの発光
    カウンターシェイディング
    カウンターシェイディング

    外套膜の腹側にある皮膚発光器はおよそ500個あります。この発光器は海面から降り注ぐ光の強さに合わせて、下から見上げる捕食者の眼からホタルイカのシルエットを消すように発光量を調節します。ですから光が少ない時には淡く発光し、暗夜には灯りをすっかり消してしまうのです。このように発光することによって背景へ溶け込む護身法は中層にすむ発光器を持つ小さな魚類やエビ類も行い、英語で「カウンターシェイディング」といいます。

    第四腕の先端にはゴマ粒のような発光器が3個並んでいます。これからは強烈な閃光を放ち、捕食者の眼をくらませます。富山湾の滑川ではホタルイカの漁期には観光客に網揚げを見せますが、その時網のなかに乱舞する青白い閃光はもっぱらこれによる威嚇発光です。しかし、ホタルイカの眼球の腹側に5個のビーズのような発光器が並んでいますが、この機能についてはよくわかっていません。

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  • Q21
    ホタルイカのほかに発光するイカはいますか?
    A

    ホタルイカと同じ科(ホタルイカモドキ科)に属するイカは世界に40種くらい知られていますが、すべて発光します。どの種類も形といいサイズといい、一見ホタルイカによく似ていますが、発光器の種類の数や配列や密度が違います。ですから暗い深海では種や雌雄は発光パターンを見てお互いを認識するのかもしれませんが、こればかりはイカになってみないとわかりません。ホタルイカ以外にも発光するイカは結構たくさんいます。ツメイカ科、ヤツデイカ科、アカイカ科などのなかにも少しいますし、クラゲイカ科は全科十数種すべて発光します。

    発光器をもつイカ A.ヒカリイカ(Chun, 1910より)、B.シラホシイカ、C.クラゲイカ
    発光器をもつイカ
    ヒカリイカ(左:Chun,1910より)/シラホシイカ(中)/クラゲイカ(右)

    外洋性のツツイカ類はすべて自分で発光しますが、沿岸にすむダンゴイカ・ミミイカ類は外套腔の中に発光バクテリアを共生させています。卵のうちは光らないので、かえったあと海中から特定の発光バクテリアを取り込むのです。外套腔のなかには発光バクテリアをすまわせる部屋があって、それにレンズがついています。しかし、もし発光バクテリアが宿主《しゅくしゅ》のイカにとって必要のない時に発光してしまうと敵に見つかってしまう危険性があるので、その部屋は墨袋に覆われていて、イカが発光する意志のない時はバクテリアのいる部屋を暗幕で覆っているわけです。

    自家発光と共生菌で発光するイカを合計してみると200種を超え、なんと全イカの45%くらいは発光をするわけです。ちなみにタコでは発光することが知られているのは中層遊泳性の2種しかありません。

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  • Q22
    イカの雄・雌はどうやって見分けられるのでしょうか?
    A

    イカは必ず雄・雌に分かれていて、雌雄同体や性転換は知られていません。もちろん解剖してみれば雄では精巣、雌には卵巣がありますのですぐ雌雄はわかりますが、解剖しなくてもわかるので説明しましょう。

    スルメイカの成熟雌(左)/成熟雄(右)
    スルメイカの成熟雌(左)/成熟雄(右)

    スルメイカの精莢(左)/スルメイカの交接腕(右)
    スルメイカの交接腕(左)/スルメイカの精莢(右)

    イカは交尾をしません。精巣で作られた精子は付属器官で作られる精莢《せいきょう》(または精包)という細長いカプセルに詰められ精莢嚢に蓄えられています。雄は精莢を雌に渡すのですが、そのため雄の腕のうち1本または2本だけが精莢を雌に渡せるように変形をしています。その特別に変形した腕を交接腕(または生殖腕)と呼んでいます。もちろん雌の場合は腕の変形はなにひとつ見られません。ですから、交接腕に変形した腕があるかないかで雄と雌が見分けられるわけです。(しかし、小さな子どものうちは変形がまだはっきりしません。)

    交接腕の変形はイカの種類によってどの腕かが決まっています。たとえばケンサキイカですと雄の左第四腕、スルメイカでは雄の右第四腕の先端のほうは吸盤がなくなり、肉質の櫛歯状になっています。ホタルイカでは雄の右第四腕の先端近くに半月状の膜が2枚立ち上がっています。コウイカでは雄左第四腕の付け根から4〜5番目の吸盤が著しく小さくなっています。こういう点に眼をつければイカの雄がわかります。また、「げそ」だけ見ても、それが雄のものならば種類さえわかります。

    また、ヤリイカやケンサキイカのように槍とか剱先とたとえられる細長く尖っているのは雄で、雌は卵を持つ関係からやや太短く雄より小型です。反対に外洋性のアカイカやトビイカなどは雌のほうが雄より大型になります。

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  • Q23
    イカはどんな卵を産むのですか?
    A

    卵が熟すと短い輸卵管を通して、外套腔に産み出され、漏斗から外に出されます。イカの卵は裸ではなく多かれ少なかれ寒天質の袋(卵嚢《らんのう》)に入れて産み出されます。

    コウイカ類は厚い卵嚢に包まれた卵を1粒ずつ海底に沈んでいる木の枝や漁網や刺胞動物の枝などに産みつけます。捕食者の眼を逃れるためか卵嚢表面に砂粒をつけたり(コウイカ)、墨で黒くおおったり(シリヤケイカ)します。サンゴ礁にすむコブシメは石サンゴの枝の奥深く隠すように産みつけます。ダンゴイカ類は海底の砂粒の間にやはり1粒ずつを塊にして産みますが、外敵から卵をまもるために外側を砂粒だけではなくチクチクする海綿の骨片でおおう種もありますし、海綿の胃腔のなかに産みつけるものもいます。

    アオリイカの産卵とヤリイカの卵嚢(撮影:小川 保)
    アオリイカの産卵とヤリイカの卵嚢(撮影:小川 保)

    ソデイカの浮遊卵塊(撮影:鈴木貞男)
    ソデイカの浮遊卵塊(撮影:鈴木貞男)

    ケンサキイカやヤリイカの仲間はえんどう豆のさやのような寒天質の卵嚢に入れて産みます。ケンサキイカでは一袋に200〜400粒入った卵嚢を砂地に植えつけるように産みつけます。ヤリイカは30〜50粒入っている卵嚢を岩の上などにいっぺんに数十袋産みつけます。

    スルメイカのように沖合にすむイカは卵を産みつける場所がないので浮遊性の卵塊を産みます。卵は直径60〜80cmにもなるゆるい寒天質のボールのなかに数千粒の卵が含まれています。天然の海中では滅多に見つかることはありません。

    ホタルイカの卵は細いそうめんのような寒天質の糸のなかに一列に並んで産み出されます。しかし、寒天質のケースはゆるいので卵はすぐにばらばらになってしまいます。

    沖縄の深いところから釣り上げられるソデイカ(沖縄では“せいいか”という)の産む浮遊卵塊は古くからよく知られています。長さ1m、直径15cmくらいのソーセージ型の寒天塊で、なかには無数の卵が螺旋状に配置しています。わが国でも黒潮の洗う海岸近くにしばしば流れ着いて話題になります。

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  • Q24
    イカの赤ん坊はどんな生活をしているのでしょうか?
    A

    イカは貝類と同じ軟体動物ですが、貝類とは違い、親と似ても似つかないような「幼生」期を通らず、親のミニチュアで産まれます。種類によっては、卵からかえった時まだ卵黄を少し持っているものもありますが、イカの赤ん坊はかえったとたんに自分で餌をとらなければなりません。

    もともと海底近くで生活をしているコウイカ類はすぐ海底に降りてしまいますが、外洋性のツツイカ類はたとえ深いとこからでもかえるとすぐ、たいてい海表面に浮かんできます。それは深いところよりも表面近くには子どもの栄養になる微細な餌が多いばかりでなく、表面のほうが深海より水の流れが強いので種の分布範囲の拡大もはかれるからでしょう。

    孵化直後のスルメイカ(撮影:赤羽久美)
    孵化直後のスルメイカ(撮影:赤羽久美)

    遊泳力のない赤ん坊の時は海流によって沿岸に寄せられてくる事もあります。沿岸域は危険が多いに違いありませんが、沖合よりはるかに餌には恵まれています。そのようなイカの赤ん坊は時々「しらす」に混ざっていて、最近はやりの「ちりモン」(ちりめんじゃこのなかに混さっているミニモンスターのこと)のなかには沿岸性のイカの子どもばかりではなく、まれに沖合性のものも見つかります。

    しかし、成長につれて敵を避けてまた深いほうに移動してすむようになります。こういう生活史はイカのみならず中層にすむ魚類や甲殻類にも似たような習性が見られます。

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